沈思黙考

日常の疑問から巡る思い

原作者の死という最悪のシナリオ

また悲しい事件が起こってしまいました。

https://news.yahoo.co.jp/articles/06ee43db6ee302dbb0a88f7e16edd9003b29d171

日本テレビで放送されたドラマ『セクシー田中さん』の原作者である芦原妃名子さんが亡くなりました。亡くなった現場の状況から見て自殺ということです。

 

原作者と脚本家の間で、ドラマの内容について意見の相違があったようです。私自身はこの原作も、ドラマも観ていないので内容についてどうこう言うつもりはないのですが、原作者の発言のなかで「関係者や脚本家の方と直接話す機会が設けられなかった」ということがありました。

双方の間に立つプロデューサーが直接会って話をする場を設ければ、ここまで事態が拗れることは無かったんじゃないかと思ったり、とはいえビジネスベースで走り始めたものを話し合いの末に一旦止めるなんてことはほぼ不可能なわけで、そんなめんどくさいことになるくらいならのらりくらりとやり過ごして、放送さえしてしまえばこっちのものだと考える気持ちも分からなくはないかなぁと思ったり、自分がこの事態の当事者だったとしてどう動くのが最善だっただろうと思うと難しいなぁと感じる部分もあります。

そもそも作品を例えば完成された料理と捉えて、これをこのままより多くの人に味わってもらいたいと考えている原作者と、作品を素材と捉えて、更にアイデアを加えることで万人に受ける料理にしたいと思う脚本家では、作品に対する見方が全く異なりますよね。その認識のずれを是正するための努力や時間が足りなかったんだろうなと思います。

命を絶つという最悪のシナリオを迎える前に、一旦立ち止まる、命以外のすべてを投げ出す、そんな判断ができたらなと思いました。