7月7日の開票日を目前に控え、いよいよ佳境となってきた東京都知事選挙。今回は選挙結果を予想しつつ選挙全体の総括と、雑談的に有力候補者の当選を阻む方法について考えてみたいと思います。
まずは選挙結果予想についてです。
「開票と同時の20時に小池さんに当確」と予想します。
理由としては、①そもそも現職の都知事が出馬して負けたことが過去にないこと、②今回も学歴詐称問題など出ていますがもはや毎度のことで、それほど強いネガティブ要素にならないこと、③対抗馬である蓮舫さんや石丸さんに吹く追い風が足りないこと。石丸さんに吹いている風は一見強そうにみえますが、ネット上の盛り上がりは実際の投票数に思ったほどの影響力を与えないため、小池さんを逆転するほどの風にはなっていない印象です。⑤自民政治の不満の受け皿として蓮舫さんと石丸さんが票を分け合ってしまうこと、⑥更に石丸さんはもう一人石丸さんという候補者が出馬しており「石丸」のみ書かれた票が案分されてしまうため、僅かに得票数が減ること...他にもありますがこのくらいにしておこうと思います。
立件民主党が独自候補の蓮舫さんを出さず、石丸さんと共闘できれば...立憲と一緒になることによって離れる票もあるので、それでも小池さんを逆転して当選は難しかったでしょう。
いずれにしても選挙期間中派手に動かず、淡々と開票日を迎えようとする小池さんの作戦勝ち(無党派層の関心を呼び起こして予測しにくい風が起きるのを防いだ)かな？という印象です。
石丸さんにとっては、安芸高田市長から都知事選立候補者として小池さんを追い詰め、2位に入れれば次の国政選挙に向けて自分の価値を高めることができたということで、負けたとしても評価できる選挙戦となるでしょう。
蓮舫さんにとっては、2位は最低ラインでそこからどれだけ小池さんに迫れるかという戦いでしたが、ふたを開けてみると石丸さんにも敗れる可能性が出てきています。こうなると蓮舫さんの政治的な影響力の限界を強く印象づけることになるでしょう(もともと野党で騒いでいるだけなので実質的な影響力はいかほど...？という感じではありますが、今回3位となるとそれがより際立ってしまう結果となります)。
さて、ここまで小池さんの勝利という形で予想してきましたが、これだけ有力な候補者を倒す方法は有るのか？
今回は実際にやるとなるとかなり物議を呼ぶ方法ではありますが、こんなことは出来るのでしょうか？
まず、候補者として「小池百合子」さんを5人くらい用意します。選挙は本名でなくても登録できますので、本名が小池百合子さんである必要はありません。そして、この候補者を立候補受付期限ぎりぎりに、本物の小池さんが立候補届出を終えた後に登録します。登録する際、他の候補者との重複を避けるために選管から変更を促される可能性がありますが変更せずに「小池百合子」「小池ゆり子」「こいけゆりこ」「こいけゆり子」等、書かれる可能性のある色々な小池百合子を5人の候補者で登録していきます。
こうすると本物の小池百合子さんの得票がどんどん案分されていくことになります。
個人的にはこの方法はまさに公正な選挙を歪める形だと思いますが、現行の選挙制度においては防ぐ方法がないのではないかと思います。
さらに、本物の小池さんの集票力により5人の偽小池さんは供託金を没収されることもないでしょう(もちろんその後選挙無効の訴訟提起等に発展する可能性は非常に高いと思いますが)。
明確に妨害が目的とわかった場合、重複する名前での立候補を防ぐ方法が有るのでしょうか？(立候補を防いだら防いだで、立候補の自由は幅広く担保されなければならないとかいう話になりそうです...)
また、民意を正確に反映するためにどのように選挙を執行すれば良いのでしょうか？(現都知事の小池百合子とかって書くのか？)
電子投票で候補者の顔画像をタップして投票するとかなら、こんなこと考える必要もない気がします。選挙制度の見直しは待ったなしの状況ではないでしょうか。
