沈思黙考

日常の疑問から巡る思い

2024年東京都知事選総括 ① 政治への無関心の原因はマスメディアを縛る法にある

東京都知事選挙は事前の予想通り、小池さんの勝利で幕を閉じました。一方で投票率が前回選挙より上がったにも関わらず、得票数は約292万票と、前回選挙の約366万票と比べると約74万票近く減らしたことになります。

 

この結果は「小池さんへの閉塞感はあるものの、新たな政治への信頼感や期待感はそれほど高揚せず、行政があれやこれや余計な波風たてるようなことはせずに粛々とやっといてくれ」という民意が表出したように感じられ、個人的には非常に納得感のある数字となりました。

 

さて、問題はここから。

まずは既存のマスメディアの放送姿勢です。私のような素人でも簡単に予想できた今回の選挙について、何日も前から、それこそ公示日からあれやこれやと報道していましたが、その放送内容の薄さには「結局今回もか...」と落胆せざるを得ませんでした。有力候補者の選挙戦に密着し、主な主張をパネルなどでさらっと紹介し、政治ジャーナリストなる有識者がそれっぽいことをこねくりまわす。今回はポスター掲示政見放送の問題点も表出しましたので、ややもすればそちらの方により長い放送時間が割かれる始末...最後は決まって「投開票は7日です。続いてはお天気!」...放送時間を埋めるための「コンテンツ」として扱ってるとしか思えません。表現方法の差はあれ、やってることは注目を集めたいインフルエンサーと同じです。

例えば注目テーマごとに各候補者の主張を取り上げて比較し、政策の練り上げ具合や財源確保策の言及が有るのか等いくつかの要素から検証して実現可能性を報じるような番組があっても良かったと思います。政党やスポンサーへの忖度、選挙期間中に候補者の印象を悪くするような報道をした場合のトラブルを恐れて、マスメディアはそういう報道が出来ません。公職選挙法放送法がいうところの「政治的公平性」という言葉に縛られることで、有意義とは言えない報道が垂れ流されてしまうのです。

各放送局が各々の視点で各候補者の主張や政党の取り組みに対して尖った検証を行い、それを見た国民が判断して投票する。当たり前と思える報道が出来ないルールになっているから、この国の政治に対する無関心は進んでしまったんだろうと思います(むしろそれこそが既存有力政党の狙いであり、現状は狙い通り一強状態となっています)

 

次の記事では、今回の選挙で大健闘した石丸さんについて、開票報道番組を通して感じたことを考察したいと思います。