今回も東京都知事選挙に関連した記事です。
選挙で2位と大健闘した石丸さんの選挙後のインタビュー等のメディア対応についてです。
いくつか記事にもなっていますが、インタビュアーの質問を理解しない(理解しようとしない)、高圧的・否定的な雰囲気で会話を始める(質問を受けての取っ掛かりが「いや、~」とか「本当に○○と思いますか?(言外に私はそう思わないという雰囲気を感じさせる)」)といった姿勢は、個人的には非常に勿体無く感じました。
前市長とはいえ、そんなに大きな自治体ではなく知名度も限定的というなか、立候補当初は小池ー蓮舫の戦いに+αという程度の存在感で、マスメディアから取り上げられる機会も限定的でした。その中でSNSを活用して若者世代の支持を集めて2位と健闘します。つまり選挙後のインタビューが石丸さんの人となりをちゃんと判断する初めての機会という人も実は多かったのではないかと思うのです。
そういう状況下で前述したような印象を持たれる結果というのは石丸さん自身の将来計画においてマイナスです。国政にうって出てより多くの人から支持を得たいと思うのであれば、ポーズだけでもインタビュアーの質問に歩み寄る姿勢を見せる(○○と質問の趣旨を理解しましたが宜しいですか?と質問をわかりやすく言い換える、それが難しければもう一度お願いしますと聞き返すでも良かった)ことは大事だったと思います。「石丸さんは丁寧に答えようとしているのに、インタビュアーの質問が曖昧だった・勉強不足だった」「曖昧な質問にも明確に・誠実に回答しようとしていた」といった評価を多くの人から得ることができるチャンスであり、自身の支持をSNSから実世界の中まで更に深く拡大することができる機会だったと思います。
もちろん何でもおもねれば良いというわけではなく、違うと思うことにははっきりと主張すべきですが、開票後に各報道機関が行ったインタビューの中で、明確に違うと主張すべき事柄は無かったように思います。
結果として石丸さんの受け答えに対して前向きに評価した人もいる一方で「この人をトップにしてはいけないと思った」といった感想を一定程度の人に持たれてしまったことも事実です。
こうした、正しいことを言っている、あるいは明確に間違ったことを言っている訳じゃないけど何故か周りと反駁したり、周りを巻き込んで物事に取り組めなかったりという人が増えている(あるいは以前から一定数はそういう人がいたけども、最近になってそういう人の露出が増えた)と感じています。
言うなれば「かしこ幼い」こうした人々が増えると、徐々に社会がうまく回らなくなっていくのではないかと考えています。次回はそうした点を考察したいと思います。