連日賑わいを見せる自民党総裁選。おかげで立憲民主党の代表選は完全に埋没しています。そちらの登場人物は枝野さんやら野田さんやら馬渕さんやら...「新しい政治を!」と、声高に叫んでも登場人物が旧民主党時代の主要メンバーのままという、新陳代謝が進まない党内状況を如実に示してしまう結果となっています。
さて、肝心の自民党総裁選。
高市さんが立候補の意向を固めたという報道が各社からなされました。安倍さんと行動を共にしていたことも多く、靖国神社参拝などの行動から世論では「保守本流」候補者がついに出てきたという受け止め方が広がっているようです。
高市さんには目立ってこの人が裏で支援しているといった人は見当たらない印象ですが、旧安倍派、その他党内各派から派閥横断的に幅広く支持を受けられそうです。
また、表立って裏で糸を引くキングメーカーの影が見えないことから、国民受けという点でも今後評価が高まっていく可能性があります。小林さんにもキングメーカー達の影は見えませんが、経験不足を懸念する層の受け皿として、キングメーカーに左右されない(ように見える)候補者で実績もある高市さんの存在感が強まると、各派が本命候補を支援しつつ保険として薄く高市さんに推薦人を貸し出すなどして支援し、決戦投票となった際には軒並み高市さん支持で固まる、そんなシナリオも想定されそうです。
高市さん立候補により一番割を食うのは恐らく上川さんとなりそうです。「初の女性総裁」を目指す候補者と見たときに高市さんと上川さんは被ります。年齢では上川さんの方が10歳近く年上となりますので、比較すると高市さんの方がフレッシュです。今後の動向次第ですが、高市さんの支持が広がり、上川さんが思うように支持を伸ばせないような状況となれば、上川さんが高市さん支持を表明して総裁選撤退というシナリオもあるかもしれません。同じ岸田派の林さんがその時点でどれくらいの位置にいるかによって、高市さん支持か、林さん支持かは変わってくるかもしれません。
この土日で地盤の選挙区に戻って地元の反応を確認し、週明けに態度を明確化させる議員も出てくると思います。候補者が出揃う序盤の山場が近づきつつあるなと感じます。