沈思黙考

日常の疑問から巡る思い

小林さんの政策集団発言を考える

小林さんが派閥に対する考え方について問われた中で「政策集団として存続するのは問題ない」という旨の考え方を示しました。

個人的にもこの考え方には賛成です。どんな人であれ3人集まれば集団が出来るとも言われるなかで、政治的な目的(日本はこうありたい、あるべきだという強い思いを個々の政治家には持っていてほしいと思いますが)を持った人々が集まれば、思想が比較的近い人同士で集まっていくことは自然な流れであり、それを規制する方がかえって大変だと思います。

ただ問題は人が集まる派閥という組織のことではなくて、派閥が中心となって行っていた政治資金パーティーにおける不透明な会計処理などによって作られた裏金を巡る収受についてです。収入と支出が明確にされていれば、例えば大口の企業献金を受けていたって何ら問題ないと思っています。政治には金が必要ですからね。

問題の核心に迫り、効果的な対処を行うことを国民の前でアピール出来るかどうか。候補者個人はそれぞれ非常に優秀ですから、どうすれば国民の支持を得られるかはわかっているんだと思います。ただ、今までのルールで利益を得ていた人達とのしがらみもあり、そこまで踏み込んだことは言えないというのが現実ではないでしょうか。

 

出馬表明の熱狂が落ち着き始めた小林さん。小泉さんが出馬表明すれば報道では脇役に追いやられてしまうことは確実ですから、小泉さん出馬表明前に何かインパクトのある訴えをしておく必要があります。

裏金問題への対処でぶちあげるのが一番インパクトは大きいと思いますが、そこまで出来ないのであれば特定の政策で(石破さんは台風が迫り、防災の関心が高まるなかで防災省?を提言しましたが、屋上屋感は否めず、国民もほぼスルーで不発に終わりました。防災の課題は中央の組織体系ではないことはみんな何となく感じている中、そこを持ってきちゃう辺りが石破さんのズレというか、理想主義者らしい認識の隔たりのようなものを感じました。「石破さんらしさ」が感じられて、ある意味良かったとも言えます。)、何か小林さんらしさを出していく必要があります。地方の党員票を意識するなら高齢者対策や地域活性化、次の次を見据えた戦いと割りきって、中長期的に腰を据えて支持を得るならサイレントマジョリティがいる子育て対策辺りでしょうか。将来の日本を守るという視点に立てば、人口減に歯止めをかけるための少子化対策も外せないところだと思います(少子化対策と子育て対策は密接に関係していますが、厳密には別物です。例えば、子育て対策で手当てを出せば子供が増えるかと言われれば、そういう訳ではない(子供を産もうと思えるほどの手当てを出すことは財源的に不可能)ことは実感いただけると思います)。

個人的には小泉さんが裏金対策については一番インパクトのある主張をしてくると思っていて、小林さんの支持基盤には渦中の安倍派議員が多くいることもあり、裏金対策で小林さんが主張するのは難しいと思います。裏金対策は後ろ向きという評価を受けない程度で対応しつつ、例えば国防について、高市さんの主張が際立つと思いますが、将来的な連携も見据えて国防論について高市さんと論調を合わせておくのもいい戦略だと思います。

いずれにしても小林さんとしては早く派閥、裏金以外の論点を見つけ、国民にアピールする必要があると思います。