今朝の共同通信が補正予算案提出を見送る方針の旨の記事を掲載しました。
【記事はコチラ】
経済対策の補正予算案、今国会提出見送りへ(共同通信) - Yahoo!ニュース https://news.yahoo.co.jp/articles/d3455e5bfb3abb1afcca1a91a07aa83b1eaaff4f
今回はトランプ関税を受けて急に浮上した「給付金」について、その後バタバタして結局見送ることになった理由を考えてみます。
「給付金」検討のきっかけはトランプ関税
トランプ関税が90日間停止の報道が出たのが4月9日。
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相互関税 90日間停止発表 トランプ大統領 市場の“アメリカ売り”動揺抑えるねらいか 中国は125%に | NHK | 関税 https://www3.nhk.or.jp/news/html/20250410/k10014775121000.html
この90日というのがポイントです。
単純にざっくり90日(3カ月)時計を進めると7月9日ということになりますね。その頃の日本は何で盛り上がっているかと言うと…夏の参議院選挙です。
【記事はコチラ】
来年夏の参議院選挙は7月20日投開票の見通し 3連休の中日は極めて異例 https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000392972.html?display=full
バラマキ≒支持率上昇という安易な計算が打ち砕かれる
選挙前にトランプ関税が発動し、国民が不安に陥れられる。そのタイミングで「給付金」としてバラマキを行えば得票数が増えるのでは…?そんな安易な計算の上、今国会期間中に補正予算を編成するという検討が行われていました。
検討にあたり、実際いくら給付すれば国民の支持を得られるか、どんな方法で給付すればいいか…国民の反応を探るため、給付金を検討しているということで観測気球をあげました。
すると「バラマキ」「給付するのにも金がかかる」「そもそも税金として納めた自分の金を返してもらうだけ」といった批判が噴出します。
それならばということで、給付するコストを抑えるためにマイナポイントでの給付案を検討していると観測気球をあげますが、こちらも「マイナンバーカードの取得を人質のように使うな」「取得任意のカードを経由することでややこしくするだけ」といった批判に遭います。
ただでさえ窮屈な国会日程の中、更に少数与党で調整の手間もかかる給付金の補正予算案をまとめ上げるのは困難を極めます。それだけの困難をかいくぐってばらまいても、結局政党支持にはあまり繋がらないとなれば、やる意味がないという判断がなされたものと思われます。
そもそも、こうした場当たり的な動きそのものがまさに「ポピュリズム(大衆迎合)」だと思います。そういうちまちましたことばかり考えるのではなくて、国じゃないとできない大所高所からの対応(アメリカとの直接交渉)に全力を傾けてもらいたいです。