呆れてもはや記事にするのも止めようかなと思っていたのですが、一応あれこれ考えたので記事にします。自民党の青年局が主催した懇親会の不適切な企画(露出の多い女性ダンサーが躍り、口移しでチップを渡す)についてです。
記事はこちら↓
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240308/k10014383731000.html
この企画自体を事前に参加者がどこまで知っていたかは分かりません。分かりませんが何となく懇親会の余興と言う位置付けから考えると、個人的には幹事が仕組んだサプライズではないかと思っています。
青年局の会合自体は毎年とか、定期的に行われていたんだろうと思います。そして、幹事も毎回とか、何年に一回とかで任期がまわってきて担当するのでしょう。会合にどんなゲストスピーカーを呼んで、何を議題にするか、時流を読んだテーマを話せる人に登壇交渉をしたり、そういった会合全体の仕切り役みたいな人がいたのでしょう。
表向きはそういう役割と言うことになっていますが、実際のところは会合終わりの懇親会の場所設定や会費と料理のバランスがコスパがいいか、何より懇親会の余興が面白いか、そういったことの方がより重要なミッションとなっているわけです。
ここまで考えると、会社とかでもありませんか?若手社員が一生懸命場所とか企画とか考えてやるんだけど、年長者の社員が「今年の幹事はイマイチだったなー、去年の幹事はこんな面白いサプライズを用意していたのに」なんて言いながら二次会に繰り出していくような場面。余興の企画ネタは過去にあらかたやり尽くしていて、目新しいものはない。それでもインパクトを残すためには...幹事が一発屋の芸人の真似をしてなんとも言えない空気になる...あれです。
一般人の感覚では幹事自らが金をかけずに何とかしようとする(なんとかなってるかは別として)わけですが、あれをお金かけて豪華にやるとこうなるんだなって感じました。
問題が報じられてからも「今回の会合のテーマは多様性だったことから、様々仕事があることを知るために~」とかなんとか、ダンサーを呼んだ理由について何とかそれっぽくするために訳のわからないことを後付けで考えるからとんちんかんなことになっているわけです。「盛り上がると思ってしまった。すいませんでした。」とでも言えばまだ可愛げがあると言うものです。
辞任した青年局長も「現時点では触ったと言う認識ではないし、この認識は変わらないと思う」とか、これまた訳のわからない説明に終始しました。あれだけ過激な衣装を着て女性の方から体を密着させてきて、まわりはみんな仲間、下手すれば先に触っている人もいたでしょう。そうなれば触らないのはよっぽどの意志(こんなことで意志とかいう言葉を使わないといけないのも情けないですが...)がないと不可能だと思います。意志を持って触らなかったのであれば、触っていないことははっきり覚えているだろうし、記者からの質問に対してもっとはっきり触っていないと言えるんじゃないか?と思います。
ということは...という気もしますが、触った触らないはこの期に及んでこの問題の核心部分ではありません。
肝心なのは「こんな重要かつ簡単な問題についても、感覚がアップデートされていない」ということです。
今回の問題は男性が多数を占める会場で、露出の多い女性がサービス提供するというものです。昭和の時代なら社員旅行で行った旅館の大広間で、仲居さんから給仕を受け、勘違いした人が時折おいたして...といったようなものを過激化させたイメージです。ジェンダーとかいうフレーズが声高に叫ばれる前から、一般の感覚では「何となくそういうのって時代にそぐわないよね」として無くなってきたのではないかな?と思います。それを未だに企画として採用し、誰も異議を唱えない感覚。そういう感覚を持っている人がする政治だと思うと、最近の体たらくも妙に納得できてしまうのが本当に残念でなりません。