沈思黙考

日常の疑問から巡る思い

マイナンバーカードは便利だけど...コストと見合ってる?

以前このブログで個人情報の流出は今後も起こり続けるという記事を書きました。

https://sioto310.hateblo.jp/entry/2024/02/15/080257

 

今回はこれと絡めて、なかなか普及しないマイナンバーカードの問題を考えていきたいと思います。

私は①マイナンバーカードをふるさと納税の添付書類(顔写真つき証明でかつマイナンバーも証明できる)に使う、②確定申告で使う、の2つが使ったことのある機能です。

確定申告は先日はじめて使ったのですが、暗証番号の入力を何度か求められながら、指示にしたがって必要事項を入力しているうちに結構簡単に終わったなというのが個人的な感想です。

ただ、大変だったなと思ったのがマイナンバーカードを使った確定申告ができるようにするための環境整備でした。私のスマホではカード読み取りに対応していなかったので、カードリーダライタを購入してパソコンで申請しました。パソコンで準備を進めていくと、起動するブラウザはGoogleChromeじゃないとダメとエラーが出て(普段はedgeを使用)、GoogleChromeをダウンロードしました。

普段からある程度パソコンに接していれば問題ないものの、パソコンがない(最近はスマホタブレットの普及で自宅にパソコンを置かない家庭もあるようです)、アプリダウンロードの知識がない(ウイルス感染を心配するあまり、ダウンロードしたことがないとか)となると、なかなか環境整備が難しい。

セキュアな環境を構築するために、どんなブラウザでも対応するとかは難しいのかな?と思いましたが、マイナンバーカードの問題というよりも、もっとそれ以前の環境整備のところを分かりやすくケアしていくことも必要なのかなと思ったりしました。

 

閑話休題。確かに便利だったものの、冷静になって考えてみると年一回の手続き(なんならサラリーマンの私は普段の確定申告は年末調整で行うので、今後自分で確定申告することはない)で、こんなにあれやこれや環境整えてやる意味あるか...?ということです。

書類の提出を受ける側にとっては、質問に基づいて納税者に入力させることである程度内容をコントロールできる(適当な数字を書かれる可能性は下げられる)、納税者側にとっては従来税務署で一日仕事で自分の番を待っていたのが、自分の好きなタイミングでできるというのがメリットかなと思います。この環境がタダ(あるいは低額)で実現できるなら喜ばしいですが、一体いくらコストが掛かっているんでしょう?マイナンバー制度の運用整備、マイナポータルの運用整備...コストとベネフィットのバランスが悪いと思うのは私だけでしょうか?また、デジタル化による情報漏洩のリスクもあります(アナログにはアナログなりのリスクがあることも承知しつつですが)。

現状は過渡期で、マイナンバーカードやマイナポータルを起点に○○年までに選挙を電子投票にするとか、行政手続きが全ていつでもオンラインで完結するようになるとか、民間でも活用できるようになって、例えば外出時にマイナンバーカード一枚持っていれば生活が完結する仕組みを目指すとか、そういう大きな構想が示されていればまだしも、マイナンバーは税と社会保障に関わる限定した手続きでしか使わないので安心してくださいという触れ込みから始まって、後だしじゃんけんみたいにこんなことでもあんなことでも使えるようになるから全員マイナンバーカードを取得してくださいといわれても何だかなぁと思ってしまうわけです。

 

長くなってきたので今回はここまでとして、次回マイナンバーカード普及の最終手段について考えてみたいと思います。